このソフトをプレイしていて感じた、悪いところと良いところを書いていきます。【悪いところ】1. 動きの判定が荒くやる気を殺ぐダッキングなどに顕著に見られる短所として、センサーが予備動作にまで無駄に反応してしまうというものがあります。たくさんの動作が流れるように次々と現れる場面で、次の動作に対する予備動作を行なっている際、その動きが次の動作として認識されてしまい、Good判定が出てしまう場面が多くあります。正しく動いているはずなのにちゃんと判定してくれずスコアが落ちるのは、センサーが完全でないとはいえ気持ち良いものではありません。2. 気に入ったインストラクターを優先的に育てられないこのゲームでは、パンチ回数やこなしたメニューなどからインストラクターの衣装などをアンロックしていき、それを着せ替えることをトレーニングを進める一つのモチベーションとして提供しています。ですがその出現順序はある程度決まっているようで、普段使わないインストラクターの衣装ばかりが出てきてしまう場面が、特に始めたばかりの頃に多く見られます。始めたばかりの、継続できるかどうかを決める大切な時期には、あまり歓迎できない仕様です。【良いところ】1. 本格的なボクササイズこのゲームで体験できるボクササイズは、ジムで体験できるものに比べ簡単な動きから徐々に慣れていくことができるという点で優れています。ジムのスタジオで行われるボクササイズは初心者と経験者が同時に体験する性質上、どうしても初心者にはとっつきにくいことがあります。ひとりですすめていくこのゲームなら、そんな心配もなくマイペースに慣れていくことができます。メニュー内容もジムに勝るとも劣らない内容で、一本買い切りでこんなにも質の高いメニューを長く体験できるのは驚きです。2. ジムに行く必要がない。ボクササイズは一対一で教え教わるような性質のものではないので、ゲームであってもスタジオであってもそんなに得られる体験は変わりません。女性の方にとっては服装やお化粧を気にせず行える点でとても良いと思います。たっぷり汗をかいた後は、プロテインを摂ってそのままお風呂に入って寝る。ジムでは体験できない気軽さです。3. 1日10分から。自分で決められる運動強度と目的ダイエットのために運動をしたいのか、筋力強化のためなのか。1日何分までなら続けていけるのかは人それぞれです。いくら「1日○分以上が効果的！」と言われたって、それを続けられなければ意味がありません。その点では、自分自身と運動との距離感をどの程度に保つのかを自分で決めていけるこのゲームはとてもとっつきやすいです。【総評】有名な声優陣、バラエティーに富んだメニューなどで運動不足からの脱却を後押ししてくれる、とても良い一本だと思います。多くのかたがマイナスに評価しているように、センサーでの動きの判定には改善の余地がありますが、運動のゲーミフィケーションに新しい可能性を感じました。新型コロナウイルスの影響でうちにこもりがち、運動不足になりがちという方には特にお勧めです。（レビュー時2020年11月）